今朝も9時ごろからビジィポイント(患者さんの往来が最も多い場所)に立っていました。
70代後半のご夫婦
夫 両手松葉づえ
妻 車いす
大きなリュック 2 ボストンバッグ1 他
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きっと付添の方がご一緒だ、とさりげなく見ています。ところが、このお二人だけで来院されていたのです。
「お手伝いしますね」と声掛けに
「大丈夫です」と断られた。
しかし、職員の
「ボランティアさん、お願します」で拒否できず。
私が大きなリュックと車いすを押していきます。
エレベーター内でも言葉少ないが、終始穏やかな感じ。病室で荷物をおろして帰ろうとする私に、ご主人が丁寧にお礼を言われた。奥様はニッコリして頭を深く下げられた。
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退院後のお二人の生活はどうされるのでしょうか、とても気になりました。
80代前半のご夫婦
夫 お元気そう
妻 手押し車
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奥さんが椅子に腰を下ろしながら「ここの椅子は低くて大変、ヨッコイショ!」
4年前のある朝 突然 ぎっくり腰に。それ以来狭窄症で手術4回、乳がんで全摘。
息子さんとご主人が台所作業用椅子を探してくれたそうです。炊事ができると嬉しそうに言われます。
ご主人も
「台所のことは何もできん。二人で一人前です」と優しく言われます。
すると奥様が
「よく喧嘩するんですよ。腹も立つけど、ケンカ相手がいるのは幸せかなぁ?」
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ほのぼのとした会話に私ども夫婦のあり方を重ねる。
50代後半 女性
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よろけそうになられたので、手荷物を持とうとすると、笑顔で
「自分のことは自分でします。人に迷惑をかけたくないので」
そしてご自分のことを話されます。
40代で糖尿に、それ以後複数のガン(大腸、直腸)、その上 心筋梗塞まで。人工肛門を断り定期的検査をキッチリ受けて対処。
旅行もしたいし、外出好きな彼女は、ストマなどで制約されたくないそうです。ご主人も彼女の選択をシッカリ受け止め応援されています。
母親譲りの病気を母親譲りの明るさをもって、限りある人生を楽しまれています。
「また今度見かけたら、お声をかけてくださいね。」
「は~い、ありがとう!」ととびっきりの笑顔。
ゆっくり歩いて行かれます。
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その健気な笑顔になぜだか涙が。同情されるのはお嫌でしょうから、グッと我慢。
20代前半 女性
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お見舞い札(お見舞いに来られた方が提げる)をナースステイションへ返すのを忘れたのでお願いします、とお見舞い札を渡された。
屈託のない頼み方で嫌な感じはしません。
「はい、分かりました」と言っている私。
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こんなに若くて元気なお嬢さん、どうしてご自分で返さに行かないのかしら??
今日は思いがけずしていろいろな生き方を学びました。
私たちの世代以上は人に迷惑かけられないと、甘え下手です。
無理をしないで人に頼めたら、ずいぶんと助かるのに・・・
とはいえ、近い将来において在宅介護サポートも手薄になるには確実です。自分の家で這ってでも最低限度の家事をして生き抜くしかないと覚悟。
しかし、それもままならない場合は?
くよくよ考えないで、終活の第一歩の断捨離を始めますね、暖かくなったら・・・