シンガポール会議に出席の機会に、訪問できる病院ボランティアグループをネットで検索していましたら、シンガポール国立大学付属病院で日本人会が支援しているボランティア活動の様子がありました。メールにての連絡が行ったり来たりで、すっかり打ち解けて仲良くなりました。
今から10年以上も前にシンガポーリアンのTay Cheng Tohさんがたまたまこの病院へ訪れた日本人ボランティアの方に声をかけたのが始まりで、それ以来、大勢の日本人ボランティアさんが参加しています。
グループは毎週水曜日の10:00~12:30am、小児病棟の明るい窓際の一角のプレイルームで活動されています。子どもの患者さんたちに、折り紙・塗り絵・季節のカードなどを一緒に作っています。
訪問当日、ボランティアルームでコーディネーターさんたちが活動状況を説明してくださった後、さっそく小児科病棟で私たちも仲間に入れていただき、手振り身振りで活動体験。
昼食をとりながらボランティアさんたちのお話を伺いました。「子供たちの笑顔が一番うれしい」「付き添ってこられるお母さんたちも安心しています」「分かりやすく説明をする工夫もまた楽しい」等々、患者さんに寄り添って活動されています。
ところで、病院内を見学させていただいていて少々戸惑ってしまったことがあります。子どもさんたちはそのご家族の経済事情によってランク;A~D病室に入院します。
・Aは大きな明るい部屋エアコン付 ・Bは少し狭くてエアコン付 ・Cは4人部屋で扇風機 ・Dは6~8人部屋で扇風機は真ん中に2つぐらい
こんなに差があっては個々の子どもさんの気持ちはどうなんでしょう?と踏み込んだ質問に「シンガポールは多民族で宗教・文化、そして経済事情もいろいろ。小さなときから分相応をわきまえています。プレイルームではどの子も分け隔てはありませんが。」
そうなんだ!日本でユルユル社会にいる私たちの思いは通用しないのです。この国にはこの国のやり方があるのです…そう自分に言い聞かせました。